食洗器の分岐水栓取り付け

台所

蛇口に分岐水栓を取り付ける

蛇口に分岐水栓を取り付ける工事を自力でできるのか?知識や道具や技術がある方は、蛇口に分岐水栓を取り付けるくらいはやってみてもかまいませんが、水漏れや故障など自己責任になります。できる限り自治体の指定した工事業者に依頼したほうがよいでしょう。

分岐水栓を取り付けるための工具

分岐水栓を既存の蛇口に取り付ける場合には、下記2つの工具が必要になります。

レンチ(モンキーレンチ・ウォータポンププライヤー)
ドライバー
どの分岐水栓を取り付けるにもレンチが必須です。ただし、通常のレンチでは決められたサイズのみの利用となってしまいます。サイズが分からない場合は、モンキーレンチやウォーターポンププライヤーを用意しましょう。

水栓の形状によってドライバーは不要ですが、シングルレバー混合水栓などはドライバーがないと分解することができません。必要に応じてプラスドライバーもしくはマイナスドライバーも用意してください。

分岐水栓の選択のポイント

食洗機用の分岐水栓を購入しようと思ってホームセンターに行ったり、ネットショップで調べたりしたときに、ほとんどの人が困ってしまうのが種類の多さです。水栓に合わせて何十種類もあり、その中から正しいものを選ばなくてはいけません。しかし、選び方を知っていればそれほど難しい作業ではありません。蛇口が全メーカー共通の単水栓や混合栓(お湯と水が個別に供給されている水栓)だったときは、汎用品の分岐水栓を利用できます。この場合は4種類程度しかありませんので、自宅の蛇口に適したものがすぐ見つかります。

分岐水栓の水道工事をDIYで行うときの注意点

食洗機の分岐水栓を自分で取り付けるときは、2つほど注意点があります。
どのような点に注意してDIYを行えばいいのか見ていきましょう。

食洗器に繋ぐ分岐水栓の位置を考える
分岐水栓の種類にもよりますが、組み立てる段階で分岐方向が固定されるものがあります。このタイプの場合には、蛇口に対して右と左のどちらに食洗機を置くのか、決めておく必要があります。食洗機と反対方向に分岐水栓が向いている場合は、配管チューブを大きく引き回さなくてはいけなくなるため注意が必要です。

分岐水栓と食洗機が近い位置にあるときは、あえて逆向きに設置しないと近すぎて接続できないということもあります。いずれにしても、分岐水栓を取り付けるときには、食洗機までの距離をしっかり考えておきましょう。

水かお湯か決める
お湯と水を出すことができる混合栓を使っている場合、分岐水栓をどちらに接続すればいいのかで迷ってしまいますよね。お湯のほうが汚れが落ちそうですが、ガス代が上がってしまいます。まずは、お湯を接続するメリットとデメリットを見ていきましょう。

お湯のメリット

食洗機でお湯を作る時間が短縮でき、食器洗いの時間が短くなる
電気でお湯を沸かさないので電気代を抑えられる
食洗機の発熱を抑えられるので壊れにくい
お湯のデメリット

ガス代が上がってしまう
メリットとデメリットを考えると、デメリットのほうが少ないのでお湯接続がおすすめですが、注意しなくてはいけない点があります。

食洗機がお湯接続に対応している
給湯温度は60℃以下に設定する(低温洗浄の場合は45℃以下)
あたり前のことですが、お湯接続に対応していない食洗機には水を接続してください。最新の食洗機であれば、ほぼお湯に対応していますが念のため確認しておきましょう。また、メーカーが水接続を推奨している場合には、水側に接続してください。

食洗機は60℃以上で給湯すると壊れてしまう可能性があります。必ず給湯温度が60℃以下になるように設定してください。給湯器が古く温度設定できないタイプのものを使っている場合には、水側に接続をしましょう。食器に優しい低温洗浄を使いたい場合には、45℃以下にする必要があります。この場合も水側への接続がおすすめです。

DIYで分岐水栓を取り付けられない場合

通常、DIYで分岐水栓を取り付ける作業はそれほど難しくありませんが、いくつかのケースでは自分で水道工事をするのは避けたほうがいい場合があります。どのようなケースが該当するのか見ていきましょう。

蛇口自体が破損する可能性がある場合
まず、蛇口のネジやナットが固くて、自分で分解するのが難しいケースです。本来はドライバーやレンチで回すだけで、簡単に取り外すことができる構造になっていますが、メンテンスなしで長く使っていると固着して簡単には回せなくなることもあります。

特に注意したいのは十字穴付きのネジです。ネジを無理に回そうとすると、溝を潰してしまう可能性があります。そうなると、専用の工具を使わないと取り外せなくなります。ナットも無理に回そうとすると、蛇口本体が壊れてしまうことがあるため気をつけてください。

自分で外すのが難しいと感じたときは、無理に作業を進めるのではなく、面倒でも業者に依頼して取り付けてもらいましょう。業者は特殊な工具を持っていますし、何よりも固くて動かないネジやナットを取り外す技術があります。

とはいえ、完全に蛇口が壊れてしまっては、業者でもお手上げになってしまいます。蛇口を壊してしまうと、蛇口ごとの交換になってしまい、割高な費用が発生します。自分では無理そうだなと感じたら、DIYでの交換は諦めましょう。

止水栓に分岐水栓を取り付ける場合
水道の蛇口に取り付ける分岐水栓は、蛇口に適合したものを選ばなくてはいけません。そうはいっても、最新の蛇口や特殊な蛇口では、適した分岐水栓が発売されていないことがあります。この場合はシンク下の止水栓に分岐水栓を取り付けます。

止水栓に分岐水栓を取り付ける
シンク上部に穴を開ける
給水コンセントを穴に取り付ける
分岐水栓と給水コンセントを接続する
給水コンセントと食洗機を接続する
止水栓に分岐水栓を取り付ける作業は、蛇口に取り付けるのと難易度はそれほど変わりませんが、シンクに穴を開けるには特殊な工具が必要です。工具があったとしても、DIYでは失敗するリスクがありますので、止水栓に分岐水栓を取り付けなくてはいけないケースでは、業者に依頼して接続したほうが確実です。

賃貸の場合
賃貸物件の場合は、返すときに原状回復が基本ですので、上記の止水栓に分岐水栓を付けるというのは、シンクに穴を開ける段階でNGとなります。システムキッチンに組み込まれるタイプのビルトインタイプの食洗機も、原状回復できませんので難しいでしょう。

水道の蛇口に分岐水栓を取り付けるという場合は、大家さんや管理会社によって判断が違います。「退去するときに元に戻すならいいじゃないか」と思うかもしれませんが、食洗機には水漏れのリスクがありますので、認めていない物件もあります。

賃貸物件で食洗機を設置する場合には、業者に依頼するにしても、まずは大家さんや管理会社に確認をしてから水道工事を行ってください。

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