ガス給湯器の水漏れ原因

洗面台

ガス給湯器の水漏れは通常よくあるトラブルのひとつです。毎日使うものだからこそ、急な水漏れは非常に困ります。また、そのまま水漏れを放置していると危険なので出来るだけ早めの対処が必要となります。

水漏れの原因は?

  • 経年劣化による水漏れ 

年月と共にガス給湯器そのものや内部の部品が劣化してしまうことを「経年劣化」と呼びます。ガス給湯器が水漏れを起こす原因のほとんどは経年劣化によるものです。

使用開始から7年~10年ほどで、ガス給湯器内部の部品が劣化していきます。特にパッキン等のゴム製品は劣化により破損しやすく、水漏れの原因になる事が多いようです。

パッキンの破損だけであれば交換だけで元通りに使えますが、10年以上使用している場合はパッキン以外の箇所も劣化や破損している可能性が考えられます。
ガス給湯器の寿命は10年前後ですので、寿命のサインとして交換を視野に入れておいた方がいいでしょう。

  • 配管の凍結・破損

水道管破裂の原因は、凍結による破損がほとんどをしめます。気温が下がりすぎる真冬の時期は、水道管内に溜まっている水が膨張した氷によって水道管が割れたり、接続部が破損したりしてしまいます。水の入ったペットボトルを冷凍庫に入れて凍らすと、ペットボトルがパンパンに膨らみます。これと同じことが水道管内でも起こります。その後ガス給湯器を使い凍結した水が溶けると、破裂した部分から水漏れが発生します。この凍結は、北海道や東北といったいわゆる「寒冷地域」でしか起きないと思われがちですが、実は寒冷地域は元々の気温が低いため配管に凍結防止の処置が施されています。実際に配管の凍結や破損が多いのは、関東や中部地方といった比較的暖かい地域です。

一般的に、水道管が凍結して破裂する温度はマイナス4℃以下といわれ、凍結による水道管破裂に注意が必要です。ただし、日陰や風の吹き付けるところにある水道管は、マイナス2℃程度でも凍結する危険があります。外に露出している水道管であれば、できるだけ保温材を巻く等の凍結対策をしておいたりするとよいです。

  • 設置時の取付ミス

ガス給湯器を専門業者に依頼して取り付けを任せている場合でも、ガス給湯器の設置時に配管接続が甘く、そこから水漏れすることもあります。
設置後すぐに水漏れが起きているのがわかる時もあれば、時間と共に配管に負担がかかることで水漏れを起こすケースもあります。

水漏れが起きた場合は、取り付けしを依頼した業者に早めに連絡しましょう。無料で修理の対応をしてくれるはずです。

  • 給湯器内の凍結・破損

冬場に長期の旅行や帰省、出張等で長い期間ガス給湯器を使わなかった時にガス給湯器をそのままにしておくと、ガス給湯器の配管内に水が残り、凍結や破損の原因となります。配管の凍結・破損が原因の水漏れの場合は、原則交換となります。ガス給湯器内部で配管が破裂してしまっているため細かい修理ができず、修理の依頼をしてもガス給湯器ごとの交換になってしまいます。

また、凍結による破損や故障は保証対象外となります。厳しい冷え込みが予想される時、冬場に長期間ガス給湯器を使わない時は、ガス給湯器の内部の水を抜く「水抜き」の作業をする必要があります。給湯栓から水を出す、ガス給湯器に設置されている給水水抜き栓や給湯水抜き栓を開けるといった予防策を必ず行っておきましょう。詳しい方法は取扱説明書に記載されているので確認してみてください。

水漏れを見つけたら、とりあえずの応急処置

  • ガス給湯器の運転停止をする

ガス給湯器内部で水漏れがあると、内部でガスの不完全燃焼が起こる可能性があります。不完全燃焼が起こると一酸化炭素がガス給湯器内で発生し、それが部屋に漏れることで一酸化炭素中毒を引き起こす可能性があります。しかも、一酸化炭素はニオイがないため、無自覚のまま一酸化炭素中毒にかかってしまうこともあります。
そういった中毒症状を防ぐためにも、水漏れの原因が特定できたら、まずはガス給湯器の運転を停止するのが最優先です。縦になっている給水バルブを横に回し、ガス給湯器への給水を止めます。ガス給湯器のコンセントを抜き、完全に動作を停止しておくと安心です。

  • 賃貸の場合、大家さん・管理会社に連絡、分譲であれば専門業者に連絡

賃貸でガス給湯器が故障した場合、必ず大家さんや管理会社に連絡をして、今後の相談をしていきましょう。
経年劣化であれば大家さんが修理してくれます。

ガス給湯器の水漏れを放置すると一酸化炭素中毒の危険性があります。

ガス給湯器の水漏れを放置する危険性

給湯器の内部にはバーナーがあり、燃焼させてお湯を沸かしていますが、水漏れが原因でバーナーに水がかかると不完全燃焼になり一酸化炭素が発生します。
一酸化炭素は毒性が強いため、ガス給湯器が屋外に設置されていても、排気ガスが窓から室内に入ってきて一酸化炭素中毒になる可能性があります。

また、マンションやアパートなどの集合住宅の場合、ガス給湯器からの水漏れにより下の階まで水浸しにしてしまい、被害を及ぼすことがあります。

ガス給湯器が水漏れした際は、修理と交換、どちらが安心?

ガス給湯器の使用開始から10年以上経過している場合は、水漏れを起こした場所以外にも劣化の可能性が高いため、ガス給湯器そのものを交換するのがおすすめです。

ガス給湯器は生産終了後10年間、部品を保有する義務(製造物責任法)がある為、ガス給湯器使用開始から7年~8年前後であれば、修理をすることが出来ます。
その場合交換するより修理した方が安く済みます。費用は20000円~30000円程度です。
それ以降の修理であれば、経年劣化により違う箇所が故障する可能性が高くなってくるため交換する事をオススメいたします。 ただし、専門業者に相談の上、どうするかを慎重に決めていきましょう。

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